写真集をよむベスト338完全ガイド | 写真
グラフィックデザイナーの原研哉さんがこの書物にコラムを書いている。「写真というものは、放っておけばなに気ないものを、あたかも何かであるかのように写しとどめることによって、そこに美味なる意味が隠されているのではないかという誘いを、人の意識にやんわりと、しかし執拗に投げかけてくる装置である。だから僕らはさほど楽しくないと知りつつもそれにとりつかれ、見入らされ、揺さぶられ、はまり込むのである。」
フィルムからデジタルへほぼ移行した写真業界。原研哉さんが「楽しくない」と言った写真も、デジタルへ移る前と後では、その位置付けも変わりつつあり、今はその過渡期だと思う。そんな歴史の変遷を横目で見つつ、写真の息苦しさを楽しむための一冊。
写真集をよむベスト338完全ガイド リテレール編集部 メタローグ 1997-12 |
- 編集
- リテレール編集部
- 出版社
- メタローグ
- 発売日
- 1997年12月