猫除け詩集 / さとうゆき・古畑 智子 | 書籍
猫除け詩集 さとう ゆき 古畑 智子 創樹社 2000-09 |
猫派か犬派かと問われれば、どちらでも好きだし、哺乳類、爬虫類問わず、生き物は好きで動物園も好みの場所である。
『猫除け詩集』という題名を見たとき、「猫じゃらし詩集」と誤って読んでしまった。子供のころは、よく猫じゃらしで遊んだ。冷え性の者にとっては、動物の尾っぽに似たあの暖かそうな花穂が心をホカホカと温めてくれる。
古畑智子さんによる写真は詩の添え物というより、詩の文字と写真あわせて詩集となっており、切り離せない関係をなしている。そして、さとうゆきさんの詩が持つ柔らかい文体の中にも哲学的で宗教的な空気感により、写真に映し出された猫たちが神父や僧侶、思想家に見えてくる。何とも不可思議な感覚がこの詩集には漂っている…。
猫じゃらしで猫と戯れたくなる一冊。
- 著者
- さとうゆき
- 写真
- 古畑智子
- 出版社
- 創樹社
- 発売日
- 2000年7月25日