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‘ファッション’ タグのついている投稿

バーバリー・チェック | デザイン

洋服の世界ではコピーが多い。『ミステイク?』のMDをしていた当時、某ドメスティック・ブランドの展示会を見る機会があったので、オズワルド・ボーテングを連れて行ったことがある。彼は「ここには何でグッチやプラダがいっぱいあるんだ」と言っていた。

素材を現金で安く仕入れることで有名な某ブランドは、完璧にコピーされた商品を製造するため、海外ブランドの購入に多額の資金をつぎ込む。店頭ではどこまで完璧にコピーをしているかをコピー元のオリジナルを手にして接客することもあるらしい。しかし、多岐にわたるコレクションブランドをコピーしていると、デザインのスキルも向上してくるらしく、噂ではこのブランドのデザイナーは海外の有名ブランドに引き抜かれたらしい。

日常的にコピーされている洋服のデザイン。このことは法律的に問題ないのだろうか。日本では商品の製造販売に関して、特許法、実用新案法、意匠法、商標法と著作権法で保護されている。例えば、「&」マークはサンエー・インターナショナルが商標登録しているので「& by Dolce & Gabbana」を日本で展開出来ない。洋服のデザインの場合は意匠登録をしていれば法律で保護されるが、登録をするには手間とお金がかかるので、洋服のデザインに関して意匠登録をすることはほとんどない。しかし、「バーバリー・チェック」のように伝統的な素材の模様を意匠登録することはよくみられ、実際にバーバリー・チェックをコピーして多額の賠償金を払った会社もあるそうだ。この「バーバリー・チェック」の意匠登録は細かい部分まで登録されているらしく、地色やライン色を変えただけではダメみたいで、チェック柄の素材を仕入れる時は細心の注意をはらう。

このように普段何気なく目にする柄でもグラフィックやWEBの分野でも使ってはならないことがある。たかがチェックの柄だけれども、これで痛い目にあうこともあるということを意識しなければならない。

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ファッション画の歴史―肌か衣か : 荒俣 宏 | ファッション

ファッションを遊戯として、そのエロティシズムや反逆性を、ロココ時代から今世紀初頭のアールデコまで、200点以上の図版を掲載しながら、19世紀と20世紀を中心にコスチューム、モード、ファッションの変遷について解説している。

「裸は反体制であり、反近代のスローガンとなる。それはまた、<自然に還れ>と叫ぶフランス革命期のフィロゾーフたちの主張とも一致した。」という一節にも表れているように、この書物の中には、「フランス革命」「世界大戦」など社会情勢に左右されるファッションの歴史が要所に言及されている。

多くのグラフィックやイラストを眺めているだけでも楽しいが、「ファッションは時限付きの革命遊戯」という言葉が印象的な熟読してもためになる一冊。

ファッション画の歴史―肌か衣か ファッション画の歴史―肌か衣か

平凡社 1996-12
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公式サイト
ファッション画の歴史
著者
荒俣 宏
出版社
平凡社
発売日
1996年12月
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ファッションの技法 : 山田 登世子 | ファッション

フランス文学者の山田 登世子さんによるファッション論。

ファッションにおいて「見せる」と「隠す」はよく取り上げられる話題の一つだと思う。そして、この「見せる・隠す」の機能は「性」と強く結びついている。このファッションと性の関係性を実際のデザイナーのコレクションと現代の思想を用いてわかりやすく述べられている感慨深い一冊。

「あらゆる意味での無内容こそモードの本質である。生真面目なものはみな内容のあるものだ。それに対してファッションは無内容だからこそ、それを愚弄することになるのである。そう、ファッションは無内容。それは、根っから≪空虚≫なものだ。ファッションは、すべて≪深さ≫というものを欠いている。」という一節は特に興味深い示唆で、ファッションの本質がここにあることをあらためて確認させられた。

ファッションの技法 (講談社現代新書―ジュネス) ファッションの技法 (講談社現代新書―ジュネス)

講談社 1997-09
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公式サイト
ファッションの技法 山田登世子 講談社
著者
山田 登世子
出版社
講談社
発売日
1997年9月
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Warren Tricomi | ビューティ

トップモデル等のセレブリティを数多く顧客に持つニューヨークののカリスマ美容師、エドワード・トリコミとウォーレンの二人が共同経営するヘアサロン。

マックスブロンドの波多さんから、先日ウォーレントリコミで働いている仲間に会いに行った話しを聞き、早速グーグルで検索。オフィシャルサイトや多くの人のコメントがあり、日本人のスタッフも多くいらっしゃるみたいで驚きました。波多さんの話によると、日本人のお客さんでは郷ひろみさんが有名らしい。さすが、世界のHiromi Go。

ちなみにカットの料金は3万前後。エドワード・トリコミとウォーレンにお願いすると7万ほどするらしい。もちろんアシスタントへのチップは別料金。

Warren Tricomi

マックスブロンド

Lovisa Burfittによるイラスト(H&M戎橋店) | イラスト

H&M戎橋店(関西初上陸)が、2010年3月6日(土)にオープンされます。

同店がH&Mとしては2,000店舗目になることから、先着2000名にオープン記念限定のTシャツとキャンバスバッグのプレゼントあり!

これらのプレゼントには店舗内装でグラフィックを手掛けているスウェーデンのアーティスト Lovisa Burfitt(ルヴィサ・バーフィット)によるイラストが描かれています。

H&M

Lovisa Burfitt

大胆に見せる : spring 2010 | ファッション

Karl Lagerfeld Spring '10 by 10 Corso Como.

2010年の春も大胆に見せるファッションを幾つかのデザイナーが提案していた。見せるということは、裏を返せば、如何に見せないかということで、くれぐれも下品にならないことがポイントだと思う。そのためには、良質な素材と縫製がポイントで、ヨーロッパの女性の多くが肌を見せつつ、このことを心得ながら美しく装っている。

以下、ヴォーグのポータルサイト『Style.com』より意訳。

ポップ・スターか著名人でなければ、このトレンドを控えめながら取り入れようと決意してもいいでしょう。しかし、オフィスで浮ついた人が見せる以上にブラジャーを露出させることにはならない。それは、単なるランジェリー愛好家でもなく、そのことはドルチェ&ガッパーナやジャン=ポール・ゴルティエがコレクションで明らかにしている。

さらに、露出したデザインを見せていたのは、アントニオ・ベラルディ、フェンディでのカール・ラガーフェルド、そしてニナ・リッチの新しいクリエイティブ・ディレクター、ピーター・コッピングだった。

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プリント柄 : spring 2010 | ファッション

Versace, ready-to-wear, spring-summer 2010 by beyrouth.

写真はヴェルサーチの2010年春物コレクション。ジュリアナ東京のお立ち台で踊っていた女の子を思い出しました。その昔、J&RやPinky&DianneなどのDCブランドもボディコンで流行っていたけど、今ではJ&Rは休眠し、ヴェルサーチは日本の市場から撤退している。時の流れを感じますが、このテイスト、再び流行ってほしいです。

以下、ヴォーグのポータルサイト『Style.com』より意訳。

今シーズンは多くのプリント柄が出てきた。ドリス・ヴァン・ノッテンとドナテッラ・ヴェルサーチのようなデザイナーがそれぞれの個性を出し、頭の先から爪先までマッチングさせている。

そして、伝統的な花柄プリントでは、エトロ、アナ・スイやトリバーチに、美しい柄が多く見られた。

デュロ・オロウのナイジェリアのモチーフおよびジバンシーのデジタル柄はものすごくインパクトがあった。

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Pastoral Interlude : spring 2010 | ファッション

Chanel Spring '10 by 10 Corso Como.

ラフィアヤシで飾られたドレス、離宮ル・プチ・トリアノンで過ごしたマリ・アントワネットにふさわしいスカート、シャネルのコレクションで、カール・ラガーフェルドは牧草を敷いた会場で素朴な郊外をイメージしたショーを見せた。

しかし、ラガーフェルドの他にも、クリストファー・ケインのギンガムチェック、ボッテガ・べネタの子供用エプロン、そしてオスカー・デ・ラ・レンタの優雅で格式のある刺繍の入ったホームスパンなど、この春ピクニックには打って付けのアイテムが見られた。

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ストリート・スタイル : テッド・ポレマス | ファッション

人類学者テッド・ポレマス (Ted Polhemus)が1996年に書いた『streetstlye』の翻訳です。彼はアメリカ人だけどイギリス人みたいな感覚で書かれていて、ストリートに根付いてムーブメントになったものを、著名なデザイナーがモードに取り入れる、その手法を多くの図版をまじえて紹介している。

1940年代のズーティー、ザズー、ウエスタン・スタイル、バイカー、ヒップスター、ビート族。1950年代のテディボーイ、モダニスト、ロカビリー、サーファー。1960年代のモッズ、ロッカーズ、ルードボーイ、サイケデリックス、ヒッピー、スキンヘッズ。1970年代のファンク、グラム、ソウル、スケーター、パンク、ニューロマンティクス。1980年代のゴス、サイコビリー、パーヴス、B-ボーイ、レイヴァー。1990年代のアシッド・ジャズ、サイバーパンク…。アメリカから日本のファッションまで、見ているだけも楽しめる。

素敵なファッションはと音楽やカルチャーと結びついている。そうでないと、ただの衣服になってしまう。グラフィックデザインも同様で、カルチャーと結びついていないデザインは、ただ情報を整理しただけになってしまう。このことを実感させられる一冊。

ストリート・スタイル ストリート・スタイル
Ted Polhemus

シンコーミュージック 1998-12-10
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著者
テッド・ポレマス
翻訳
福田 美環子
出版社
シンコーミュージック
発売日
1998年12月
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進軍命令 : spring 2010 | ファッション

軍服からインスピレーションを受けてデザインされた洋服は少なくない。例えば、今では当たり前に付いているジャケットの袖ボタンは、ナポレオンの時代に、寒さで出た鼻汁を兵士が袖で拭くのを止めさせる工夫から始まったと言われている。エポーレットや勲章など軍服の特徴はデザインのモチーフとして用いやすいということもあると思う。2010年のコレクションでは、クリストフ・ドゥカルナンによるバルマンのコレクションが素晴らしい。

以下、ヴォーグのポータルサイト『Style.com』より意訳。

2010年春、ミリタリーテイストが多くのコレクションでみられた。(防弾チョッキがレザーの上着に代わってお洒落着となるかも。モデルの普段着みたいに。)

実際に、店頭ではミリタリーテイストの服が売れている。それに挑むように、ドレッシーなファッションに軍服の装飾を用いたデザイナーとして、ハイダー・アッカーマン、アキラーノ・エ・リモンディ、シークインの迷彩レギンスでお馴染みのバルマンのクリストフ・ドゥカルナンがあげられる。

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