ジョルジュ・バタイユの著作で村上芳正さんの名前は知っていたし、村上さんの耽美的な装画に興味をもち、卒論を執筆していた当時、机上に置いていたのでよく眺めていた。
書物の挿絵など、普段は印刷物として目にする絵の原画を観ると、印刷物では知ることができなかった質感や色調に驚かされることがある。原画には作り手の魂が宿っているのか、大量生産された印刷物では味わうことができない肉迫した気配を感じる。この展示会でも、そのことを体験できるだろう。
村上さんの頽廃に溢れた幻想的な作品。画集があれば、是非とも本棚に置いておきたいアーティストの一人である。
以下、公式サイトより
三島由紀夫、吉行淳之介、瀬戸内晴美、渡辺淳一、沼正三、赤江瀑、日影丈吉、連城三紀彦……。
多くの個性派作家に愛された画家・村上芳正(昂)初の個展。
『家畜人ヤプー』『戻り川心中』『暗黒のメルヘン』『四面道』など、村上芳正の代表的な原画を中心に展示。
- 公式サイト
- 村上芳正、初の個展開催決定「村上芳正の世界展 時の扉をくぐって――」 薔薇の鉄索~村上芳正の世界
- 会場
- Gallery Oculus // オキュルスの部屋
- 会期
- 2010年11月6日(土)~2010年11月13日(土)
- 休館日
- 無休
- 開館時間
- 午前11時~午後6時半
- 観覧料
- 無料
ラッセル・ミルズは厚塗りの塗料に金属、粉末、骨、羽、蜜蝋、布、ワイヤー、動物の皮、紙などの材料をキャンバス上に埋め込むように作品をつくる。その唯一無二な作風は、デヴィッド・シルヴィアンやブライアン・イーノ、ピーター・ガブリエルなど多くのアーティストからも支持されているが、その中でも、ナイン・インチ・ネイルズの 『ザ・ダウンワード・スパイラル』のアートワークは素晴らしく、グラスゴー美術学校にも展示されていいる。
ラッセル・ミルズ自身、ナイン・インチ・ネイルズとのこの取り組みには力を入れていたらしく、アルバムのカバーと小冊子のアートワークを始め、このアルバムからのシングル『March of the Pigs』と『Closer』、リミックスコレクション、そして2004年のデラックス版のアートワークも手がけている。
以下は、ラッセル・ミルズによるコメントの意訳。
“私は物質的に、概念的に、そして物理的に重ね合わせる手法で作品を作ることを考え続けていました。私は身をさらし、隠されたものを明らかにすることについて、そして、同時に閉じて覆う手法で作品を制作したかった。歌詞の本質と音楽のもつ力によって制作し、痛みと癒しの一見相容れないイメージについて暗示した作品を作ることを試みることは的を得ていると、私は感じた。傷口の下に心底ひりひりするような痛みを部分的に明らかにした美しいものを作りたかった。多種多様な材料で作られた『Wound』は私がこの調子で取り組んだ最初の作品で、アルバムのカバーに採用された。それは石膏、アクリル、油、錆びた金属、昆虫、蛾、血液(自分の)、ワックス、ニス、手術包帯を木製パネルに埋め込んで作られている。”
- デザイナー
- Russell Mills (artist) – Wikipedia
Russell Mills
- 参考サイト
- The Downward Spiral – Wikipedia
ザ・ダウンワード・スパイラル – Wikipedia
- 参考サイト
- nin.com [the official nine inch nails website]
Nine Inch Nails – Wikipedia
ナイン・インチ・ネイルズ – Wikipedia
- 発表
- 1994年3月8日
これまでガーディアン・ガーデンは、コンペティションギャラリーとして公募展を中心に活動をしてきました。その活動の中で多くの若い作家たちと出会い、多くの作品を展覧会という形で世の中に紹介してきました。その中から現在、各界で活躍する作家たちが飛び出しています。
そこで20周年を迎えるにあたり、これまで関わった作家の方々に「20年後の未来」というテーマを投げかけ、ハガキサイズの作品を制作してもらうことにしました。『ひとつぼ展』や「1_WALL」と同様に、これまでのジャンルに合わせて、グラフィック、写真と会期を2回に分け開催します。20年後の未来の風景を創造する、20年後に残したいもの、残したくないものを描く、撮るなど様々な作品が見られることと思います。そして会場に訪れるお客様も一緒になって「20年後の未来」を想像し、ドキドキするような展覧会にしたいと考えています。
また、今回展示した作品を、20年後に作家の希望の場所に届けるといった企画も同時に行います。制作した本人も次回作品と向き合うのは「20年後の未来」となります。20年後に見ても新鮮で、普遍的な作品を作ってくれるはずです。ぜひご期待ください。
以上、公式サイトより
- 公式サイト
- 「あれから20年、これから20年」未来に届くアート展 リクルートの2つのギャラリー
- 会場
- ガーディアン・ガーデン
- 会期[グラフィック展]
- 2010年10月18日(月)~2010年11月1日(月)
- 会期[写真展]
- 2010年11月4日(木)~2010年11月18日(木)
- 休館日
- 日曜・祝祭日および11月2日休館
- 開館時間
- 午後12時~午後7時
- 観覧料
- 無料
日本のパンクロックを語るときには欠かせないバンド「ガスタンク」のメジャー移籍第一弾アルバム。ジャケットデザインも日本のアートシーンを語るときには欠かせないアーティストの横尾忠則さんです。
横尾忠則さんはマイルス・デイビスの『アガルタ』やサンタナの『ロータスの伝説』、国内では山口百恵の『COSMOS 宇宙』や一青窈の『江戸ポルカ』など数多くのジャケットデザインを手掛けている。その多くの作品で見ることができる、時空を超え、多様な技法を織り混ぜて展開される横尾忠則ワールド。横尾さんのアートワークは何も語ること無く、だたその世界に入り瞑想することで師とのコミュニケーションがはかれるデバイスみたいです。それは冷たい無機質な機械ではなく、いうなれば、横尾忠則さんの出身地である西脇で作られる職人的なシャツ地のように、職人的な情熱を感じられる魂をもった存在。
このガスタンクのアルバム。ボクはアナログ盤しか持っていないのだけど、見開きジャケットになっていて見ごたえがあります。
- デザイナー
- 横尾忠則 – Wikipedia
TADANORI YOKOO OFFICIAL WEBSITE
- 参考サイト
- GASTUNK – Wikipedia
- 参考サイト
- GASTUNK Official Site
- 発表
- 1987年6月