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2012 年 12 月 のアーカイブ

黄色 YELLOW | カラー

黄色がコーポレートカラーだという依頼者から企業サイト制作の話をもらった。ただし、このコーポレートカラーである黄色は特定のトーンが決まっていない漠然とした「黄色」で、レモンイエロー、山吹色、ウコン色など具体的な色が決まっていない。それでは何故「黄色」かというと、依頼主のラッキーカラーだそうだ・・・。

こうして「黄色」と戯れることになった。

黄色は信号機の色の一つとしてなじみのある色であり、黒色との配色で警戒色として用いられていて、交通標識などでよく目にする色である。黄色は暗所でよく目立つ色なので、注意を喚起する色として用いられることから「注意」や「危険」を意味する心理的な側面を持っている。この例の一つとして、サッカー競技でのイエローカードがあげられる。また、黄色と音との間に明確な関係はないと思われるが、「黄色い声」という言葉はこの色のもつ心理的な意味を表現してる。また、19世紀のロシア人作曲家スクリャービンは、黄色を「レ」の音で表現している。

18世紀の文豪ゲーテの著書『色彩論』において、黄色は青色と共に基本色であり、この二色の「高進」によって色環が構成されている。ゲーテによれば、黄色はプラスの色で、「常に明るく、明朗快活で優しい。黄色は衣服、カーテン、壁紙などとして快適ある。純金の色は素晴らしく、絹地の黄色は華麗で高貴である。絵画においても黄色は明るい活動的な場面に用いられる。」とある。また、スイスの心理学者フィスターによる「カラー・ピラミッド・テスト」では黄色を「情動の安定と温和、適切な情動の表出」と解釈している。このような黄色の好感なイメージにより、コーポレートカラーとしても、カメラメーカーのニコンやドラッグストアーのマツモトキヨシなどの企業で採用されていて、親しみのある色の一つである。

先述のゲーテの論述には次のような続きがある。「ただしこのような黄色も、汚れには極めて敏感で、たちまち不快になる。栄誉と歓喜の色彩は、一瞬にして恥辱と嫌悪の色彩に変わってしまうであろう。」黄色の裏の顔ということなのだろうか。

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Fast(ファスト)2012年 11月号 | 雑誌

Fast(ファスト)2012年 11月号(ウォンビン、ノ・ミヌ記事)韓国芸能雑誌 Fast(ファスト)2012年 11月号(ウォンビン、ノ・ミヌ記事)韓国芸能雑誌

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韓国で人気の芸能雑誌といえば『JUNIOR』だけど、この『FAST』のほうがファッショナブルで、韓国のリアルな文化を紹介してくれているように思う。

デザインの基本をしっかりと守り、それを土台にレイアウトされた紙面には作り手の熱い思いも伝わってくる。それは大金を払って作られるアメリカ誌のクオリティより、資金面で有利になれないが故にデザインアイデアで勝負するイギリス誌のクオリティに近い。今号のカバーは韓国の俳優でミュージシャンのNo Min Wooで、彼を起用したシューティングのページも含めて、ハングルが読めなくても写真を見ているだけも楽しめる。『FAST』のような韓国の良質な雑誌を見ていると、ハングルという文字はグラフィカルなデザインに相応しいと思えてくる。

韓国では毎月発行されいる『FAST』の日本版が第一号しか出版されていないことは残念である。『FAST』のような質の高い雑誌をもっと多くの人に見てもらいたい、と思った。

公式サイト
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出版社
PLAYS MEDIA
発売日
2012年11月5日

2013年のテーマカラー | カラー

パントン社が提案する翌2013年のテーマカラーは「鮮明なあおい緑」だそうです。パントン社の色番では、「Pantone 17-5641 Emerald」。

エメラルドと言えば、世界の4大宝石(ダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、エメラルド)の一つで、5月の誕生石。その石言葉には「幸運」「幸福」「希望」「安定」などが挙げられている。

パントン社専務取締役のLeatrice Eiseman氏によれば、エメラルドは「色調の範囲が広く、人間にとって最も目に付き易い色」だそうです。このことは、クレオパトラが愛用していたり、ポンペイなどローマ帝国時代の遺跡からはエメラルド製品がよく出土されていたりと、歴史的にもエメラルドがその輝きで人々を魅了し続けていることがわかる。

「明快さ、一新と若返りの感覚をもたらす」この色と同じように、2013年の世の中が新しい息吹で輝きのある一年になるといいな。

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テセウス・チャン:ヴェルク No. 20 銀座 THE EXTREMITIES OF THE PRINTED MATTER | 展覧会

昨今、雑誌の売り上げは低迷しており、その社会的影響力も弱くなっているような気がします。制作コストを下げるため、質の悪い内容に甘んじていることも、雑誌をつまらないものにしている要因の一つではなかろか。この展示会を観て、クオリティ維持の大切さを考えてみたい。

以下、公式サイトより抜粋

テセウス・チャンは、独創性あふれるインディペンデント・マガジン『WERK(ヴェルク)』で知られています。2000年に創刊された『WERK』は、毎号800~1,000部限定で制作されており、1部ごとに表情が異なるほど手の込んだものです。

このテセウス・チャン流の手法を一語に畳み込むのが、「極限」「極端な手段」「身体の先端部分(=四肢、指先、つま先、鼻、耳)」を意味する“Extremities”なのです。

本展のためにテセウスは、世界初お披露目となる『WERK』20号を新たに制作し、gggという展覧会場そのものまでをもメディアとしてご紹介します。

公式サイト
会場
会期
  • 2012年12月3日(月)~2012年12月25日(火)
休館日
  • 日曜・祝日
開館時間
  • 午前11時~午後7時(土曜日は午後6時まで) 
観覧料
  • 無料
参考サイト
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