制作当時にメンバーから「出来の悪いアルバム」と酷評されているビートルズの11作目のオリジナル・アルバム。
『イエロー・サブマリン』のアートワークはポップアートのアーティストピーター・マックスによるものという記述も見かけるけど、正解はハインツ・エーデルマンです。
ハインツ・エーデルマンは1934年、チェコスロバキア生れのイラストレーターで、デュッセルドルフ芸術アカデミーで版画を学んだ後、イラストレーター、デザイナーとして劇場用ポスターを手掛けている。ロバート・R. ヒエロニムスの『イエロー・サブマリン航海記 ビートルズ・アニメーション全記録』によれば、エーデルマンは『イエロー・サブマリン』のデザイナーとたてまつられるのを故意に避けていたみたいです。彼はビートルズの音楽に興味が無かったし、ビートルズのメンバーも制作当初この作品のコンセプトに乗り気ではなかった。このような状況で手掛ける仕事は、エーデルマンにとってはただビジネスとして割りきってこなしていた案件だったのだろう。
しかし、エーデルマンの凄いところは、この状況下でも最高のクオリティで仕事をし、作品が目に見える形になるにつれて、ビートルズのメンバーに興味感心をもたせていったことである。彼の職人的な姿勢には見習うべきところが多い。
- Artwork
- Heinz Edelmann – Wikipedia
- 参考サイト
- Yellow Submarine (album) – Wikipedia
- 参考サイト
- Yellow Submarine (film) – Wikipedia
- 参考サイト
- イエロー・サブマリン – Wikipedia
- 発表
- 1969年1月13日
プロの工業デザイナー(17名)と、デザイナーの卵達(学生37名)が、協働するデザイン展。
2010年は、「地球生活」をテーマに、様々なエコデザインプロダクトを展示。
昨年の最優秀賞はプランターとカーテンとをマッチングさせた『utsuroi』。その前の2008年最優秀賞はパーツ交換できる靴『echose』でした。今年の作品が楽しみですね。
- 公式サイト
- JIDA|東日本ブロック環境委員会|エコ展
- 会場
- Living Design Center OZONE
- 会期:前半
- 2010年9月23日(木)~2010年10月5日(火)
- 休館日
- 水曜
- 開館時間
- 午前10時半~午後7時
- 観覧料
- 無料
ニルヴァーナのセカンド・アルバムで、曲も素晴らしいけど、ジャケットデザインにおいても、ロック史における最重要アルバムの一つだと思う。
スイミングをしている赤ちゃんが1ドル札に今にも喰らいつく様子は、ニルヴァーナの音楽のみならずグランジやその当時の時代性をうまく表現している。
ロバート・フィッシャーのユーモアーあふれるアイデアと、カーク・ウェドルによるすばらしい水中写真には脱帽させられる思いです。
- Artwork
- ROBERT FISHER
- Cover Photo
- Kirk Weddle
- Photography
- Michael Lavine
Michael Lavine – Wikipedia
- 参考サイト
- Nevermind – Wikipedia
- 参考サイト
- ネヴァーマインド – Wikipedia
- 発表
- 1991年9月24日
1930年に日本の総合デザイン事務所の草分け「オカ・デザインスタジオ」を設立した(設立年に関して、インターネットで調べると1935年と言われているけど、本書の著者プロフィールでは1930年となっている)岡秀行さんの著作。
CTPやインクジェットプリント、そしてデジタルカメラの普及や、広告宣伝におけるマーケティング手法の導入など、この著作が執筆された当時(1956年)と2010年の現在とでは時代背景は大きく変化しているけれど、宣伝デザインの基本的なことはこの著書が書かれた当時と変わっていないことが、この本を読むとよくわかる。
「印刷所は安くして注文をとりたいから、デザイン料はサービス位に考えて、印刷費のなかにデザイン料を含めてしまうことがあります。これではデザインの主体性も、アートディレクターの存在理由も無意味になります。出来上がった印刷物の効果などは問題のないやり方です。」
21世紀の現在になっても、「何人かのデザイナーにただ漠然とデザインさせ、そのうちの一つを」選んだり、「校正の回数をむやみと多くし、仕事のスピードを減殺してしまう」など、岡さんの危惧は解決されずに今でも平然となされている。
ブロードバンドによりインターネットがより身近なものになり、人々のライフスタイルが大きく変わろうとしている。そして、グラフィックデザイナーやアートディレクターのあり方も転換期にきているような気がする。注文主と作り手の関係もこれを機に変わってもいいのではなかろうか。
それほどページ数は多くないパッケージの章には、ル・コルビュジエの思想にインスパイアされた「容器(パッケージ)として機能を完全に消化しているものは、必ず美しい形を持っている筈です。」という言及に見られるように、のちに日本の伝統的な包装技術の収集・研究で国際的に注目された岡さんの思いが随所に込められていて勉強させられました。
2010年の今でも、アートディレクターの入門書として多くの教訓を与えてくれる良書。
著者
岡秀行
出版社
美術出版社
発売日
1956年7月