2010年12月、香港で開催されたアジア最大級のデザインイベント「BODW」に日本がアジア初のパートナー国として参画するにあたり、JAGDAは、会員85名によるモーショングラフィックス展「Romance」を編成いたしました。
JAGDA新人賞や亀倉雄策賞の受賞者をはじめとする20代から80代までの会員85名が、共通の音源をベースに30秒の映像を制作。特別に進化したコミュニケーション環境、2010年の日本における恋愛をテーマとしたヴィジュアル・ポエトリーです。BODWでは50台のモニターから同期させた映像を流し、一つの楽曲/85名の参加者/50台のモニターから整然と流れる映像が、来場者の注目を集めました。
BODW終了後、香港市内のデザイン振興施設「InnoCentre」への巡回を経て、この度、凱旋帰国展を開催いたします。
以上、JAGDA Intraより
- BODW2010公式サイト
- BODW 2010
- 会場
- 東京ミッドタウン・デザインハブ
- 会期
- 2011年2月4日(金)~2011年2月27日(日)
- 休館日
- 期間中無休
- 開館時間
- 午前11時~午後7時
- 観覧料
- 無料
油で拭いた後の鉄板のようなうねった模様の暗闇の中に、二人の紳士が落ち着いた眼差しでこちらを見ている。黒色と金色と赤色を用い、センターラインを意識してレイアウトされた簡潔なデザイン。
2011年1月4日に癌で亡くなったミック・カーンと元ウルトラヴォックスのミッジ・ユーロによるコラボレーション。個性的な二人の感性が融合された傑作で、ボクは今でもこの12インチ・シングルに針を落とす。
ジャケットのアートワークは、元ファクトリー・レコードの専属デザイナーで、今やカリスマ的存在のグラフィック・デザイナー:ピーター・サヴィルと、1960年代後半から70年代前半にかけてローリング・ストーンズやジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトンなど著名なミュージシャンを精力的に撮影していたリンダ・マッカートニー。『AFTER A FASHION』の写真を撮っていた1983年は、ヴォーカル・キーボードで参加していたポール・マッカートニーのバンド『Wings』が1981年に活動を停止し、料理研究家として本を出版する1987年までの間で、特に目立った活動はしていない。一方、1983年のピーター・サヴィルは、ニューオーダーの『ブルー・マンデー』や『権力の美学』、ロキシー・ミュージックのライヴ・ミニ・アルバム『The High Road』など多くの作品を手掛けている。
ピーター・サヴィルは1982年にヴィサージの『The Anvil』やウルトラヴォックスの『Quartet』に携わっているので、この流れで『AFTER A FASHION』のデザインも手掛けていると思われるが、リンダ・マッカートニーの写真が加わると、これらの作品よりも気品が感じられる。
エジプトで撮影されたプロモーション用ビデオも音と映像のマッチングが素晴らしい。
- デザイン
- Peter Saville
Peter Saville (designer) – Wikipedia
ピーター・サヴィル – Wikipedia
- フォトグラフ
- Linda McCartney
Linda McCartney – Wikipedia
リンダ・マッカートニー – Wikipedia
- 参考サイト : Mick Karn
- Mick Karn
Mick Karn – Wikipedia
ミック・カーン – Wikipedia
- 参考サイト : Midge Ure
- Midge Ure
Midge Ure – Wikipedia
- 発表
- 1983年7月8日
タイのロックバンドFUTONの元メンバーであるモモコのソロプロジェクト「momokomotion」のファーストアルバム。
FUTONはThe Danse SocietyやInto a CircleにいたBee (Paul Hampshire) やSuedeのドラマーSimon Gilbertが在籍していたイギリス人、タイ人、日本人によるバンドで、現在は「GOO」とバンド名を変えてタイを中心に活動している。
FUTONでキーボードやボーカルを担当し、中心的な役割を担っていたモモコのファーストアルバムのジャケットに大きく載せられたイラストは、日本の現代美術を代表するアーティスト奈良美智さんによるもの。奈良さんの絵とmomokomotionの音がうまくマッチしている。ボクの持っているブックレット版では奈良さんのイラストとmomokomotionの世界がちりばめられていて、初期のFUTONを連想させる曲を聴きながらページを捲ると、momokoworldにはまります。
「momokomotion」と奈良美智という個性的な二人がタッグを組んだおすすめの一枚(一冊)。
- カバーペインティング
- 奈良美智 – Wikipedia
奈良美智の日々
- アートディレクション
- momokomotion
- ロゴ、グラフィックデザイン
- Pam
- グラフィックデザイン
- Takae Ooka
- フォトグラフ
- Karnklit Jianpinidnun
- 参考サイト
- momokomotion: Punk in a coma
- 発表
- 2009年3月25日
昨年の10月19日に発売されたこのCDのアートディレクションとデザインを手掛けました。
このデザインをする時には、前身バンド「紅麗威甦」の曲や映像を視聴して、約30年前にタイムスリップして、彼らの過去を詳しく知ることから始めました。もちろん、この依頼を受ける前から「紅麗威甦」のことは知っていたけど、昔のイメージを明確にするために過去を洗い直す作業をしました。また、アーティストとの打ち合わせの中で、過去のエピソードも聴いたり、今後の意気込みを知るとともに、初期段階でのデモ曲を聴き、その後ミックスダウンとマスタリングの様子も伺って、彼らの新しい門出の過程を体験しながら、彼らの想いを共有して形にしました。
写真は雑誌を中心に多くのタレントを撮影しているフォトグラファー伊東武志。ロケハンの時には、ボクが古い情報を伝えてしまい、伊東氏には迷惑をかけてしまったこともあります。そんなボクのミスを消し去るかのように、ロック好きな彼の感性が、紅麗威の魅力を引き立て、大人のロックを連想させる写真を撮ることができました。この場をかりてお礼申し上げます。
制作過程では、紅麗威オフィシャルブログにあるように、彼らの意気込みを再確認したり、アドバイスや説得など紆余曲折ありました。まさに、産みの苦しみ。その結果、メンバーの方々にも喜んでいただけるものが出来て嬉しかったです。
昨年末には「ニューイヤーズワールドロックフェスティバルin博品館劇場」にも出演し、その模様が1/9の深夜(1/10(月)AM 01:15 ~ 04:15)フジテレビ〔8ch〕で放映される。2011年、紅麗威の活躍が楽しみです。

- デザイナー
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- フォトグラファー
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- 参考サイト
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- 発表
- 2010年10月19日
久しぶりにロック雑誌を買った。目的は「黄金の1970年代 来日メモリアルフォト 2011年ロックカレンダー」が欲しかったからである。
デビッド・ボウイ、トッド・ラングレン、エリック・クラプトン、ライ・クーダー、ジェフ・ベック。筆者の好きなミュージシャンが並んでいる。どの写真からも音楽が聴こえてきそうで素晴らしい。1970年代、日本では野口五郎、郷ひろみ、西城秀樹、桜田淳子、山口百恵、森晶子、ピンクレディーなどアイドルたちが黄金時代を築いていた。ロック界では、プログレやグラムロックなどロックの多様化が進み、後にパンクロックを迎える。この雑誌114ページには同じ生井さんの写真・文によるジョン・ライドンの記事もあるので、あわせてご覧いただきたい。氏のロックに対する造形の深さが堪能できるはずだ。
各写真に寄せられたコメントも印象的でいい。カレンダーを眺めながら、2011年もLOVE&PEACEを心に秘めて活動したい、と思った。

- フォトグラファー
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- 参考サイト
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- 発表
- 2010年12月1日