芸術新潮 2012年 10月号 | 書籍
芸術新潮 2012年 10月号 [雑誌]
新潮社 2012-09-25 |
優れた芸術家は独自の哲学や思想をもっているものである。日本の写真文化を牽引してきた篠山紀信さんも、そんなアーティストの一人だと思う。
この雑誌で篠山紀信さんは「写真力」をキーワードに、自らの思想を展開している。そのどの言葉にも説得力があり、この言葉自体が言霊となって「力」そのものを表してる。ここには聖なるものの降臨が感じられ、そのまま篠山紀信さんの魅力となっている。
プロのカメラマンは誰しも、写真の重要な三要素である「フォーカス」「構図」「露出」を絶妙なバランスで写しとるスキルを持っている。しかし、プロでない者でも、偶然プロに劣らない「いい写真」が写ることがある。篠山紀信さんの「写真力」を紐解くと、スキルを持って撮ることと、偶然写ることとの違いが大きい事を思い知らされる。「被写体へリリスペクト、その場の空気を正しく読み、自分の感性を最大限にヒートアップさせる」という篠山紀信さんの言葉にプロとしての力強いパッションを感じた。
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- 2012年9月25日