デビッド・ボウイの11枚目のアルバム。アナログLP版もCD版も持っていて、過去に数えられないほど繰り返し聴いているし、ジャケットの写真も大好きでよく眺めていた。
Wikipediaによると、このジャケット写真について「ボウイの不思議なポーズは、オーストリアの画家エゴン・シーレの自画像を真似たと言われる」とある。ボウイはエゴン・シーレが相当好きらしく、アルバム『アウトサイド』のアルバムカバーのコンセプトもシーレの影響を示唆しているし、ボウイが描いた絵画にもその影響が見られる。
先日、フォトグラファーの生井秀樹さんと打ち合わせをしていたときに、生井さんの口から「デビッド・ボウイのヒーローズの写真を撮った鋤田さん」という言葉を耳にした。このごく当たり前のこの言葉が、筆者の記憶を呼び戻した。その昔、筆者はこの写真を撮った写真家を間違えていたことがあった。恥ずかしくて、間違えた写真家の名前は言えないが、こんなに有名な写真を撮影した写真家を間違えるとは…。しかも、鋤田さんといえば、ロック写真家を目指すならその多くの人が憧れる第一人者である。先輩との会話の中で思い出したこのアルバム。久しぶりに、この写真をじっくり眺めてみようと思った。
- フォトグラファー
- レンズをはさんだふたつの世界 第3回:鋤田正義 – LIVERARY.COM
鋤田 正義 | Fotonoma The Photographer
- 参考サイト
- 英雄夢語り (ヒーローズ) – Wikipedia
"Heroes" – Wikipedia
- 発表
- 1977年10月14日
大きい・速い・短い。三拍子そろったラモーンズのファーストアルバム。
このアルバムジャケットの写真を撮ったのは、Pistols、Televisions、Costello70年代に多くのミュージシャンを撮影したパンク・ロック写真家ロベルタ・ベイリー。この時代の空気を自分の中に取り込み、それをエネルギー源として生活していた彼女だから撮れた写真だと思う。
このラモーンズの写真は、この当時のシーンと彼女のロック魂とが伝わってくるいい一枚。
- フォトグラファー
- Roberta Bayley
- 参考サイト
- Ramones (Ramones album) – Wikipedia, the free encyclopedia
- 発表
- 1976年4月
交換レンズの基礎から使いこなし方や選び方、広角レンズや望遠・マクロレンズの上達方法までを網羅した入門書。写真や図版による解説も充実していて、とても解りやすく「良いレンズ」について書かれています。
「味やクセといったその交換レンズ特有のものがないと、せっかくの写真がつまらなくなってしまう気がするのです。性能的にいえば、劣る部分もあるかもしれません。それを決定的な欠点ととらえるのではなく、その交換レンズの『味』として、とらえていただきたいなと、思う次第です。」という言葉に納得されられました。
「良いレンズ」を知る手がかりに活用したい一冊。
- 公式サイト
- 『カラー版 基本がわかる!写真がうまくなる!「デジタル一眼」交換レンズ入門』
- 著者
- 田中 希美男
- 出版社
- アスキー・メディアワークス
- 発売日
- 2009年03月
中学生の時、初めて使ったカメラ「アサヒペンタックスSL」に付いていたレンズがM42マウントの「スーパータクマー28mmF3.5」でした。このレンズ、デジタル一眼レフカメラ「ペンタックスK-m」に取り付けて、今でも使っています。純正のアダプターで、デジタル一眼レフカメラでも古いレンズが利用できるペンタックス社に感謝です。
世界のM42マウントレンズ70本を紹介しているこの本には、各レンズについての実写作例や使用感、歴史的な背景などの解説が詳しく書かれており、読んでいくうちに使いたくなる良書。1948年から発売されているM42マウントレンズの魅力が満載されています。
個性的なM42マウントレンズのファンにとって必見の一冊。
- 公式サイト
- 世界のM42マウントレンズ
- 出版社
- 写真工業出版社
- 発売日
- 2008年7月
グラフィックデザイナーの原研哉さんがこの書物にコラムを書いている。「写真というものは、放っておけばなに気ないものを、あたかも何かであるかのように写しとどめることによって、そこに美味なる意味が隠されているのではないかという誘いを、人の意識にやんわりと、しかし執拗に投げかけてくる装置である。だから僕らはさほど楽しくないと知りつつもそれにとりつかれ、見入らされ、揺さぶられ、はまり込むのである。」
フィルムからデジタルへほぼ移行した写真業界。原研哉さんが「楽しくない」と言った写真も、デジタルへ移る前と後では、その位置付けも変わりつつあり、今はその過渡期だと思う。そんな歴史の変遷を横目で見つつ、写真の息苦しさを楽しむための一冊。
- 編集
- リテレール編集部
- 出版社
- メタローグ
- 発売日
- 1997年12月
「東京ロッカーズ」「テレグラフ・レコード」。日本のインディーズシーンを切り開いた立役者でカメラマンであり、マネージャー、イベンターである地引雄一さんの写真集。
1978年から1981年、デザイナー、カメラマン、編集者、スタイリストにヘアー・スタイリストなどミュージシャンでない人たちも集まり文化を作っていた時代。ヴァイタリティ溢れる先輩たちが活躍しているこの写真集を見ていると、その熱気が蘇ってくるかのようです。
アパレル、書籍、雑誌、広告、DVD・CDジャケット、その他様々な媒体で活動しているデザイン担当の河村康輔さん。彼のように広範囲で活躍しているアーチストが頼もしい。
- 公式サイト
- リトルモアブックス
- 著者
- 地引雄一
- デザイン
- 河村康輔(ZAIDE)
- 出版社
- リトルモア
- 発売日
- 2009年10月