7月9日に他界された青葉さんの『スリージーブックス 世界のグラフィックデザインシリーズ22』です。この本を眺めていると、エコロジーや平和を見つめ直し、グラフィックデザインが持つチカラを感じ取ることができます。良質のデザインで社会に訴え続けた青葉さんの作品には、影響させられることも多く、パワーを与えてくれる。
グラフィックデザイナーにとって重要な一冊。
- 著者
- 青葉 益輝
田中 一光
- 出版社
- トランスアート
- 発売日
- 1995年11月
今年で57回目になるニューヨークTDC展は、タイポグラフィの国際的な組織によって選ばれた作品を紹介する展覧会。
書体や組版の勉強になります。
- 公式サイト
- 第57回ニューヨークタイプディレクターズクラブ展
- 公式サイト
- ニューヨークタイプディレクターズクラブ(NY TDC)
- 会場
- 竹尾 見本帖本店2F
- 会期
- 2011年5月16日(月)~2011年6月2日(木)
- 休館日
- 土曜日、日曜日、祝日
- 開館時間
- 午前10時~午後7時(5月16日(月):午後5時迄)
「1_WALL」は『ひとつぼ展』をリニューアルした公募展で、2009年からスタートしました。3度にわたる審査で、応募者の実力や可能性を見ていきます。応募者にとっては表現者としての本気度が試される公募展です。4回を迎える今回も、一次審査、二次審査で実力を認められたファイナリスト6名が、与えられた壁面(2.5×3.85m)の展示に全力を注ぎ、グランプリ獲得に挑みます。誰がグランプリを獲得するのか、今後のグラフィック界で注目されるのは誰か、皆さんの目でお確かめください。
ガーディアン・ガーデンでは、一次審査(ポートフォリオ審査)と二次審査(ポートフォリレビュー)を通過した6名が、個展開催の権利をかけて作品を発表する第4回グラフィック「1_WALL」展を開催します。会期中の3月10日(木)には、グランプリを決定する最終審査を公開で行います。一般見学者の見ている目前でファイナリストによるプレゼンテーションが行われ、審査員による議論の後、グランプリを決定します。
以上、公式サイトより
- 公式サイト
- 第4回グラフィック「1_WALL」展 リクルートの2つのギャラリー
- 会場
- リクルートの2つのギャラリー ガーディアン・ガーデン -アクセスマップ-
- 会期
- 2011年2月28日(月)~2011年3月24日(木)
- 休館日
- 日曜・祝日
- 開館時間
- 午後12時~午後7時(水曜のみ午後8時半まで)
- 観覧料
- 無料
知人がラジオで紹介されていたから買ってみた、と言って貸してくれた。
自ら「いまでも説明するのは苦手だし下手だと実感している」という著者の語り続ける文章は、ラフな感じで親しみやすく、ノリに乗っている人の語りというものは気持ちがいい。
著者の”幸福なエラー”という言葉にも表れているとおり、この書物にはチャンスを上手く生かす例が多くみられる。この本はこれからデザイナーになろうとしている人向けの内容だけど、このことを参考にしながら、著者の背中を見ること無く、この本を糧にするといいとのではなかろうか。
『エスクワイヤー』や『スタジオ・ボイス』など良質な雑誌が消えていく中で、ボクの周りでは元気の無いデザイナーが少なくない。元気の無い印刷業界だけど、こんなデザイナーがもっと増えてくると、また活性化するのではと思った。
- 著者
- 尾原史和
- 出版社
- ミシマ社
- 参考サイト
- SOUP DESIGN
- 発売日
- 2011年1月
このiMacをデザインしたのは、20周年記念Macintoshをデザインしたジョナサン・アイブで、アップル社のインダストリアルデザイン部門で主要製品のデザインを統括している。1998年に発表されたトレイローディング方式のCD-ROMドライブを持つ「iMac G3(Rev.A~Rev.D)」は、その個性的なフォルムで、パーソナルコンピュータのみならず、半透明グッズや商品名に「i」を冠するネーミングの流行にみられるように、デザインの世界に大きな影響を及ぼした。そして、その後に発表された「iMac DV」は初代iMacと基本的なデザインは変わらないが、機能面の向上はもちろん、デザイン的にもより精錬されている。
ここで「iMac DV」の主な特徴をご紹介。
- Macintoshの原点とも言うべきディスプレイ内蔵のオールインワンタイプのスタイリッシュなデザイン。
- ガムドロップキャンディーからインスピレーションを得た半透明ボディ。ジョナサン・アイブは製菓工場に通ってガムドロップの視覚効果の再現方法を学んだという。
- デスクトップパソコンとしてはMacintosh Plusまでの初期型Macintosh以来となる完全ファンレスの設計。
- スロットローディングタイプのCD-ROMドライブ(またはDVD-ROMドライブ、CD-RWドライブ)。
- ハイファイオーディオを製造するハーマン・カードン社製のステレオスピーカー
である。
「iMac」が発表された1998年当時、素材で用いられていたポリカーボネートや梱包材がリサイクルを考慮していないとして批判されたり、工業デザイナーの川崎和男氏は「粗大ゴミ」としてMacPower誌上で酷評している。また、デザインの露骨な模倣があったこともある。賞賛あり、批判あり、iMacは現代人のライフスタイルに大きな影響を与えたことは間違いない。最近でも、吉岡徳仁氏デザインのスケルトン携帯電話が発表されている。
ちなみに、筆者はグラファイトのiMac DV(600MHz)を2001年に新品で購入し、メモリーを512MBに、OSをOS X v10.4 Tigerにし、AirMacカードを取り付け、CD-RWドライブをDVD MULTIドライブに取り替え、スピーカーエッジを張り替えて、メンテナンスしながら10年経ったいまでもリビングに置いて使用している。
- デザイン
- ジョナサン・アイブ – Wikipedia
- 参考サイト
- iMac – Wikipedia
アップル インコーポレイテッド – Wikipedia
- 発表
- 1999年10月5日
上記は2005年にブッキングより復刻された書籍の改訂DIGITAL版
1999年に「P-MODELデビュー20周年/平沢進ソロ・デビュー10周年」を記念してリリースされた『音楽産業廃棄物』。2005年にも一度復刻されているけど、今回は2005年版にディスコグラフィや最新ライヴ写真が追加されている。
デザインはイナガキキヨシさん。写真は生井秀樹さんという素晴らしいスタッフによって作られた『音楽産業廃棄物』。こういう良質な作品を復刻して続けていくことで、より多くの人たちと感動を共有できる。いいものを語り継いでいく姿勢に共感。
- デザイナー
- イナガキキヨシ
- 参考サイト
- MODEROOM – 改訂復刻DIGITAL版 音楽産業廃棄物
- 参考サイト
- 凝集する過去 還弦主義8760時間 – キミはゴミの風呂に沈んだことがあるか?
- 参考サイト
- 電子書籍と呼ばれない
- 編著
- 高橋かしこ
- 発売・発行元
- 株式会社ファッシネイション
- 発表
- 2010年10月16日
1930年に日本の総合デザイン事務所の草分け「オカ・デザインスタジオ」を設立した(設立年に関して、インターネットで調べると1935年と言われているけど、本書の著者プロフィールでは1930年となっている)岡秀行さんの著作。
CTPやインクジェットプリント、そしてデジタルカメラの普及や、広告宣伝におけるマーケティング手法の導入など、この著作が執筆された当時(1956年)と2010年の現在とでは時代背景は大きく変化しているけれど、宣伝デザインの基本的なことはこの著書が書かれた当時と変わっていないことが、この本を読むとよくわかる。
「印刷所は安くして注文をとりたいから、デザイン料はサービス位に考えて、印刷費のなかにデザイン料を含めてしまうことがあります。これではデザインの主体性も、アートディレクターの存在理由も無意味になります。出来上がった印刷物の効果などは問題のないやり方です。」
21世紀の現在になっても、「何人かのデザイナーにただ漠然とデザインさせ、そのうちの一つを」選んだり、「校正の回数をむやみと多くし、仕事のスピードを減殺してしまう」など、岡さんの危惧は解決されずに今でも平然となされている。
ブロードバンドによりインターネットがより身近なものになり、人々のライフスタイルが大きく変わろうとしている。そして、グラフィックデザイナーやアートディレクターのあり方も転換期にきているような気がする。注文主と作り手の関係もこれを機に変わってもいいのではなかろうか。
それほどページ数は多くないパッケージの章には、ル・コルビュジエの思想にインスパイアされた「容器(パッケージ)として機能を完全に消化しているものは、必ず美しい形を持っている筈です。」という言及に見られるように、のちに日本の伝統的な包装技術の収集・研究で国際的に注目された岡さんの思いが随所に込められていて勉強させられました。
2010年の今でも、アートディレクターの入門書として多くの教訓を与えてくれる良書。
著者
岡秀行
出版社
美術出版社
発売日
1956年7月
2月に開催された東京ミッドタウン・デザインハブ特別展『JAGDA CALENDAR SALONE 2011』の公式サイト。
この展覧会では、全国で活躍するグラフィックデザイナーが制作した2011年版のオリジナルカレンダー(見本)を展示し、社会や企業、消費者の皆様に提案しています。
実験的でバリエーション豊かなカレンダー(約100点)を、ぜひご覧ください。
- サイト
- JAGDA CALENDAR SALONE 2011 ー 東京ミッドタウン・デザインハブ特別展
- 企画・運営
- 社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)
- 協力
- 東京リスマチック(株)/羽陽美術印刷(株)/(株)山田写真製版所/(有)ランドスケーププロダクツ
- 発表
- 2010年4月
時代の流れとともに変わっていくグラフィックデザインと国家と企業の関係が簡潔に綴られている。
亀倉雄策、横尾忠則、中村誠、前田ジョン、石岡瑛子、松永真、サイトウ・マコト、など日本の著名なデザイナーも紹介されていて、ワールドワイドで見ると日本のグラフィックデザインがどう見えているのか参考になる。
グラフィック制作ツールやインターネットの普及などコンピューターテクノロジーの進化は、グラフィックデザインの世界を大きく変えた。そして、その変化は今も止まることなく続いている。しかも、超高速で。本書に収められているスティーヴン・ヘラーの「デザインがすべての人に必要だということは、良くわかっている。しかしそれは『新しいもの』がピクセルを前に進めず、ポスターをつくらず、本を構想せず、インターネットのサイトさえつくらないことを意味している。」という言葉には考えさせられるものがある。
- 公式サイト
- 図書出版 創元社 | グラフィック・デザインの歴史
- 著者
- アラン・ヴェイユ
- 監修
- 柏木博
- 翻訳
- 遠藤ゆかり
- 出版社
- 創元社
- 発売日
- 2005年07月